アンテベラム (2020年) 106分【ネタバレ・考察】シンプルな内容なだけに、かなり過激な内容ともとれる映画。


ネタバレなし感想

パッケージから想像するような感じのホラー感は薄いかもしれません。 胸糞シーンはたくさんありますが。

Googleによると、アンテベラム(Antebellum)は、ラテン語で「戦前」を意味する言葉だそうです。

基本情報

Antebellum
アンテベラム
2020年 106分

アンテベラム

製作国:アメリカ

キャッチコピー:この悪夢は、本物

あらすじ

博士号を持つ社会学者で人気作家でもあるヴェロニカは、夫と娘と共に幸せな家庭を築いていた。ある日、講演会に招かれた彼女は、力強いスピーチで拍手喝采を浴びる。しかしその後、ヴェロニカの輝きに満ちた日常は突然崩壊し、悪夢へと反転する。

※参照元:U-NEXT


日本版 予告編

英語版 予告編

スタッフ

監督 : ジェラルド・ブッシュ/クリストファー・レンツ
脚本 : クリストファー・レンツ/ジェラルド・ブッシュ
製作 : ジェラルド・ブッシュ/クリストファー・レンツ/ゼヴ・フォアマン/レイモンド・マンスフィールド/ショーン・マッキトリック/レズリー・ウィルス

キャスト

ヴェロニカ・ヘンリー/エデン:ジャネール・モネイ
ブレイク・デントン/彼:エリック・ラング
エリザベス:ジェナ・マローン
ジャスパー司令官:ジャック・ヒューストン
ジュリア:キアシー・クレモンズ
ドーン:ガボレイ・シディベ
ニック・ヘンリー:マルク・リチャードソン
イーライ/タラサイ教授:トンガイ・キリサ
ダニエル:ロバート・アラマヨ
サラ:リリー・カウルズ
ケネディ・ヘンリー:ロンドン・ボイス

ポスター/パッケージ



⚠️ネタバレあり感想⚠️

タイトルはミスリードに拍車をかけるようなタイトルですね。
完全にやられました。そっちか!
クラウドアトラスのような輪廻転生の話や、
エブリシング・エブリウェア・オールアットワンスのような今流行りのマルチバース的な話なのかなと思っていたら、
まさかの地続き!笑

黒人であるという呪い

あのレストランでのあからさまな差別対応は流石に現実味がなさすぎません?
今の時代にあれやっちゃうとむしろ大炎上よ?SNSにぶっ放されるよ?
現代の過度な黒人差別シーンを入れてしまうと、逆に白人差別になりませんか?

自分は差別される対象であるという認識が神経を過敏にさせてしまっている気がする。
あと潜在的に差別的な意識があるといくら法律で規制していても言動に現れるよね。

あのクソみたいな歴史のせいでずっと差別戦争じゃん。

お前童貞だろ

あなたって優しい人ねって言ったら突然変貌して殴り始めるの、自分への怒りですよね。
自分が同性愛者であることを認めたくなくて相手を殺すみたいな映画あった気がするんですが、それに近いような。
あの白人の青年、たぶん童貞だし、この子に一目惚れしてるでしょ。でも黒人だから自分の恋心を自分で否定していると深読みしました!笑

衝撃展開

てっきり南北戦争前のアメリカが舞台かと思ったら急に現在!?
シンプルな一捻りでここまで振り回されるとは!華麗な技です!

そもそも私は顔を見分けるのが下手くそすぎて、あの2人が同じ人だと気が付きませんでした。

ダイナミックベッドアウト

笑いました。
謎にアクロバティック。

黒人差別の味を忘れられない連中

奴隷制度を現代でも続けていたヤバ組織があったという話でした。誘拐だったんだ。
目には見えないが、我々は無数にいるって、このセリフはわかりやす過ぎてちょっと冷める笑
ここぞというシーンだったので、もっとセリフにポエティックなセンスが欲しかったです。笑

こいつらなんでこんなゴミ歴史にまだすがってんだろつと思うのですが、人って自分より下等な生物がいると安心するんでしょう。
しかもそれが人種による優劣だとしたら、どれだけ自分が無能であったとしても黒人よりはマシっていう、めちゃくちゃなロジックに基づく自己肯定感みたいなものを得られるんでしょう。

しかもサンドバッグにできて、無料で労働させることができたら精神面も経済面も満たされて最高なんじゃないでしょうか。
クソ喰らえと思いますね。

物足りない復讐

馬の追いかけっこシーン、あの銃そんなに弾入る?めっちゃ打つやんと思ったり。笑
FPSゲームに脳が毒されているのでリロードしたくなりました。笑

女2人のあのシーン、ラスト・オブ・アスのアビーとエリーを思い出しました。
胸に少し刺さってしまうやつ。

これらの復讐シーンについては、全然スッキリしませんでした。
白人へのやり返しは控えめでした。
もっとやっちまえよと思ってしまいますがそうするとタランティーノになってしまうか。

気になる白人の感想

黒人奴隷のシーンの舞台が現在だったとなると、黒人に対して潜在的に差別意識がある人たちはビクっとしたんじゃないですかね。

あと、この映画の感じだと白人ヘイトを誘導するような内容だと言われてもどうしようもないなと思いました。
白人は人種差別主義者だ!みたいな内容にも見える。
内容がシンプルなだけに、そういう主張の映画にも見えてしまいます。

残酷ながらも力強いラスト

最後の馬に乗って斧持っての横顔のシーン、めちゃくちゃ切なかったです。
あの村を抜けたところで、これからもずっとこの戦いは続くんだと思わせるような残酷なラストでした。
それでも戦っていくんだぞという力強いラストとも見えますが。

白人至上主義なトランプが大統領になった現実を強烈に揶揄したような作品になりましたね。


参考サイト