九月と七月の姉妹 (2024年) 100分【ネタバレ・考察】母娘と姉妹、それぞれの依存関係が織りなす地獄。


ネタバレなし感想

雰囲気はこのパッケージと予告編、あらすじから想像する通りのタイプの作品なので、興味がある方は観て損しないんじゃないかと思います。
ただ予告編よりは面白かった印象です。

個人的には必ず映画館!という感じでもなく配信でも楽しめそうです。

ホラー初心者におすすめ

ホラー映画に興味はあるけど怖くて観る勇気が出ないという人にはちょうど良い塩梅ではないでしょうか。

直接的に、過度に怖い演出や描写はほぼありません。

ホラー好きからしたら物足りないかもしれませんが、ホラー初心者の方にはオススメです。

最近流行ってるタイプのホラー

ザ・ホラー映画!というよりも、アリ・アスターやヨルゴス・ランティモス系統のホラー映画という感じがしました。
人間関係の怖さが全面に押し出されていて、神経を逆撫でするような演出がある印象です。

近年流行っているホラーの系譜に則っている印象です。

胸糞初心者にもオススメ

本作は胸糞要素があります。
しかし、数日間引きずるほど重くはないと思うのでライトな胸糞映画という印象でした。

難解ではない

意外と構造はシンプルなスリラーです。
ヨルゴス・ランティモスやアリ・アスターのような奇怪な複雑さはありません。

この現実の世界線です。
そのため非常に観やすいです。

でも退屈しない

少しホラー、軽めの胸糞、わかりやすい物語ときたら、退屈そうじゃないですか?
刺激足りなそうじゃないですか?

大丈夫です。
異常すぎるキモい姉妹のおかげで全然退屈しません。

母と娘たちの話

姉妹の共依存関係の映画だと思うかもしれませんが、母親と娘たちの関係もしっかり描かれていて、密度が高かったです。

人物造形がしっかりしている印象でした。

姉妹の人は胸糞度高いかも

私はひとりっ子なのでそんなに実体験と重ねる部分はありませんでしたが、姉妹の人はより解像度が高く、胸糞度が上がりそうです。

私の印象だと特に姉の人の方が胸糞悪いかもしれません。

理解できないけど理解できる

この姉妹の行動は理解不能です。
しかし、観ていくうちに心理はなんとなく理解できるような気がしました。
観客を置いていくようで置いていかない人物描写です。

姉妹だけど同級生

九月と七月に生まれているので可能な限り近い年子です。

海外の学校では入学の時期が9月なのでこの2人はギリギリ同級生です。

基本情報

September Says
九月と七月の姉妹
2024年 100分

九月と七月の姉妹

製作国:アイルランド・イギリス・ドイツ

キャッチコピー:絡み合って、ほどけないー15歳の姉妹のいびつな絆を映し出す、終わらない悪夢

あらすじ

セプテンバーはゲームをする。 彼女のいうことはなんでも聞かなくてはいけない。 命令どおりにできなかったら、わたしは命を一つなくしてしまう。 生まれたのはわずか10か月違い、一心同体のセプテンバーとジュライ。我の強い姉は妹を支配し、内気な妹はそれを受け入れ、互いのほかに誰も必要としないほど強い絆で結ばれている。しかし、二人が通うオックスフォードの学校でのいじめをきっかけに、姉妹はシングルマザーのシーラと共にアイルランドの海辺近くにある長年放置された一族の家<セトルハウス>へと引っ越すことになる。新しい生活のなかで、セプテンバーとの関係が不可解なかたちで変化していることに気づきはじめるジュライ。「セプテンバーは言う──」ただの戯れだったはずの命令ゲームは緊張を増していき、外界と隔絶された家の中には不穏な気配が満ちていく……。

※参照元:公式サイト


日本版 予告編

英語版 予告編

スタッフ

監督 : アリアン・ラベド
脚本 : アリアン・ラベド
製作 : チェルシー・モーガン・ホフマン/ララ・ヒッキー/エド・ギニー/アンドリュー・ロウ

キャスト

ジュライ:ミア・サリア
セプテンバー:パスカル・カン
シーラ:ラキー・タクラー
ジェニファー:ニーブ・モリアーティ
ダンスのインストラクター:スージー・ベンバ
モリー・ニルソン(本人役)

ポスター/パッケージ



⚠️ネタバレあり感想⚠️

お前が怒るな

姉が服を壊したら怒ってましたね。
もうまずそこから不快でした。

どう見ても母親の仕事の手伝いをさせられていて、しかもサイズの小さい服を着せていましたよね?
それでセプテンバーが怒られるの意味がわからな過ぎました。

腕をあげないで

女の脇毛が社会的に受け入れられていないことわかった上で娘たちを放置しているのですね。
マドンナの娘のように、意思を持って生やしているならまだしも、この子たちはそんな感じでもなさそうだった。

赤いもの食べないとか突然言い始めた時も、理由すら聞いてませんでした。

もっとちゃんとコミュニケーション取りなさいよ。

2つの依存関係

姉妹は明らかに依存関係にあります。
しかし母親も娘たちに依存しているように見えて、上下関係というより、横の関係のように見えていました。

保護者として機能していない。

過度な個性重視

母親がアート系の仕事をしているからなのか、娘たちの個性を尊重するあまり、社会性のない子供に育っていました。

口笛吹いて妹に指示するとか、妹の異様な社会性の無さとか。

流石にあれはイジメられるでしょ。
異様で気持ち悪いですよ。

母親ちゃんと注意しなさい。

コンフォートゾーンを出たくない母親

ソファで毛布をかけて秘密基地のようなものを作っていました。
まるでこの親子の狭い世界にずっと引きこもっていたいかのような描写でしたね。

母親がこの心地良い環境から出たくないという幼稚さを感じました。
子供離れできていなさすぎる。

娘たちの奇行を注意しないのは、個性の尊重じゃなくて、娘たちを自分の範疇に閉じ込めておきたいのではないかとも思いました。

複雑な遺伝

恐らく、セプテンバー(姉)は母親似性格が似ていて、外見は父親に似ていますよね。

そしてジュライ(妹)は母親に外見が似ていて、性格は父親似なんでしょう。

これが母親の歪な愛情に影響しているような気がしました。

憎い父親に似てる娘

父親はロクデナシだったらしいですね。
そしてセプテンバーが父親に似ているので明らかに差別的でしたよね。

『退屈なのはあなたが退屈な女だからよ』って娘に言うセリフですか?
『あんまり褒めると本気にするからやめて』って娘に言うセリフですか?

自分の仕事に娘を無理やり協力させておいて?
毒親過ぎるでしょ。しかも悪意なさそうな感じ。

バカな妹

この子、定型発達で知能指数も問題なさそうですね。
姉と母の支配により、成長の機会を失っているようでした。

子供の自発性を育てるためにはある程度、放任して軽い怪我をたくさん負わせないとですよね。

小さな失敗を子供のうちから経験しないと、ヌード動画を撮って送るという取り返しのつかない大失敗をしてしまいます。

発達してない運動能力

明らかに姉と妹で運動能力が違いました。
今まで姉と母親が過干渉で自分ではなにもしてこなかったということなんでしょうか。

母親ワロタ

娘2人がリビングでダンスで遊んでいるとき、その音楽を聴いて母親も自室で踊っていましたね。
踊り方の癖が強い。笑

カマキリダンスは草。

オーガズムのクセ強い

『キエエエェェェェェェ』みたいな声でした?笑
何ですかあの声は。笑

女って汚い

この映画、女が普段隠している汚いところを惜しげもなく出してきますね。
毛とか、性行為中の母親の心の声とか。

セルフ顔射は草

おじさん、射精の勢いが良過ぎてセルフ顔射してるのには笑いました。
オモロ。
2人とも性欲が溜まっていたのですね。

でもセックスはしないの不思議。

あまりにもネグレクト過ぎる

ちょっと娘のこと放置し過ぎてませんか?と思っていたのですが、そういうことだったのですね。

母親もセプテンバーを失って現実逃避していたのですね。
ニコイチでずっとセプテンバーの隣にいたジュライを見ると思い出しちゃうんでしょうか。

ジュライも自分を責めてる

頭の中のセプテンバーが自傷行為を促していました。
『腕を折れ』とか『首を切れ』とか。

あの家に行く前(生前のセプテンバー)は自傷行為を促すことはありませんでした。

ただ、依存関係を強める発言を繰り返していただけです。

前半と後半のセプテンバーの支配

前半では『私の代わりに死んでくれる?』とか、
自転車をわざと修理せずに自分が送り迎えをしたりとか、
自分により強く依存させる方向性でのコントロールでした。

しかし、死亡後のジュライの幻覚としてのセプテンバーはジュライに対して攻撃的なように見えていました。
ジュライが自分を責めている心情が幻覚にも反映されているように見えていました。

母親に愛されてない反動

セプテンバーは明らかに母親から冷たい態度を受けていましたね。

自己肯定感や自分の存在意義を示すために、ジュライに対して支配的になっていたように思います。

”母親は私を愛していないが、母親が愛しているジュライは私がいないと生きていけない。だから私は生きる価値がある”
というように見えていました。

ジュライ、ただの被害者

可哀想。
この子がずっと可哀想。

この子だけ本当にただの被害者。

母親、幻覚見えてる?

なんか、猿の話がありましたね。
序盤ではカウンセラーに『猿の尻尾が巻き付いてきて、乳首をつねったの』って嫌な思い出みたいに話していました?

そして後半は娘たちかと思ったら猿が2匹いるという幻覚を見ていました。

娘を2人とも愛せてないということ?猿に見えているということ?
ちょっとこの描写はよくわかりませんでした。

初体験の男の子も可哀想

『僕も初めてだったんだ』って言ってた男の子可愛かったですね。

ケーキ持ってきた!って言ってお家に遊びにくるの可愛過ぎました。
でもこの子の家庭もなかなか酷かったですね。

父親はロクデナシ

海辺で”父親は私を置いてった”的な話をしていましたが、
あれは何だったんでしょうか。
よくわかりません。

名前を言い間違える

ジュライが母親が寝ている寝室に行ったとき、母親はセプテンバーと名前を読み間違えていました。

それにショックを受けて去るという描写がありましたが、伏線だったのですね。

物理的に物を持っている

おばあちゃんの家に行ってからドアを開けるのもミミズのアクアリウムを持っているのもずっとジュライでした。

もう一回視聴したらもっと伏線が張ってありそうで面白そうです。

流石に幻聴

最後のスーパーでの『あばずれ』発言ですが、流石に幻聴ですよね。
この母親も精神に何か問題がありそうです。

最後はセプテンバーのように支配的になった母親

この母親は100か0でしか考えられないんですかね。
ずっとネグレクトしていたかと思えば、今度はハイティーンの娘を風呂に入れて体を洗って、過干渉になっていました。

ジュライ、もう限界なんじゃない。
他人にコントロールされる生活。

飛び降りるしかない

ラスト、セプテンバーの指示がありましたが、飛び降りるシーンはありませんでした。

でもこの子、もう限界そうなので飛び降りてしまっていそう。

余談


参考サイト