ネタバレなし感想
『勝手にしやがれ』の撮影背景
本作はジャン=リュック・ゴダールが『勝手にしやがれ』をどのように製作したのかを描いています。
私は『勝手にしやがれ』を観たことがないのですが、本作を観てから観てみたいなと思いました。
果敢に挑戦した
私が。
ヌーヴェルヴァーグって単語は聞いたことあったんですが、多分、一本も観たことないと思います。
なので話に置いてかれるんじゃないかと不安でしたが果敢に挑戦しました。
ヌーヴェルヴァーグについて何も知らない私の、ヌーヴェルヴァーグに関するイメージはフランス、イタリア辺りの映画で、
ポエティックでなにを言ってんのかよくわからないんだけど、
突然、芸術に関する議論が始まってたりするものの、
なんの結論も出さずに終わる映画です!笑
難易度はそんなに高くない
ヌーヴェルヴァーグがよくわからない私でも全然楽しめる映画でした。
前半は小難しいことをゴニョゴニョ言ってるのでよくわからなくてちょっと寝たんですが、何をやってるのかわかり始めた後半からはめっちゃ楽しいです。
前半はヌーヴェルヴァーグの映画のみならず、たぶん小説?とか画家?とかなんかその辺の教養を問われるのでよくわかんないです。
『バビロン』が予習として役に立ってくれた
全く無関係の作品ですが、『バビロン』を観た状態で本作を観て良かったなと思いました。
バビロンは無声映画からカラー映画まで映画の歴史を描いてくれていたので、本作で出てくる同録やロケ撮影が当時はかなり挑戦的な撮影方法だったんだなと思いながら観ることができました。
ゴダールが魅力的なろくでなし
本作で描かれるゴダールは案外、魅力的なろくでなしでした。
後半は楽しそうだなと思いながら楽しんで観てました。
基本情報
Nouvelle Vague
ヌーヴェルヴァーグ
2025年 106分
製作国:フランス/アメリカ
キャッチコピー:息切れするほど、自由に。
あらすじ
フランソワ・トリュフォーの長編デビュー作『大人は判ってくれない』が、カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞した 1959年。その夏、批評誌カイエ・デュ・シネマで執筆活動をしていたジャン=リュック・ゴダールは、ジャン=ポール・ベルモンドとアメリカの若手女優ジーン・セバーグを主演に起用した念願の初長編映画『勝手にしやがれ』に着手する。 ところがゲリラ撮影や即興演出を好むゴダールの型破りなやり方に、周囲は困惑を隠せない。それでも映画作りの夢と情熱を共有した現場は熱気に満ちあふれ、誰ひとり完成形を想像しえないまま、のちに伝説となるクライマックスの撮影へと突き進んでいくのだった…。
※参照元:公式サイト
日本版 予告編
英語版 予告編
スタッフ
監督 : リチャード・リンクレイター
脚本 : ホリー・ジェント/ヴィンセント・パルモ/ミシェル・アルベルスタッド/レティシア・マッソン
製作 : ミシェル・ペタン/ローラン・ペタン
キャスト
ジャン=リュック・ゴダール:ギヨーム・マルベック
ジーン・セバーグ:ゾーイ・ドゥイッチ
ジャン=ポール・ベルモンド:オーブリー・デュラン
ジョルジュ・ド・ボールガール:ブルーノ・ドレイフュースト
ピエール・リシアン:ベンジャミン・クレーリー
ラウール・クタール:マチュー・パンシナ
スゾン・フェイ:ポウリン・ベル
マルク・ピエレ:ブレーズ・ペトボーン
クロード・ボーソレイユ:ベノワ・ブトール
フランソワ・モレイユ:パオロ・ルカ・ノエ
フランソワ・トリュフォー:エイドリアン・ルイヤール
フオン・メトレ:ジャッド・ファン・ジア
シュザンヌ・シフマン:ジョディ・ルース=フォレスト
クロード・シャブロル:アントワーヌ・ベッソン
レイモン・コシュティエ:フランク・シキュレル
アニエス・ヴァルダ:ロクサーヌ・リヴィエール
ジャン・コクトー:ジャン=ジャック・ル・ヴェシエ
エリック・ロメール:コーム・テュラン
ロベルト・ロッセリーニ:ローラン・モテ
ジャック・リヴェット:ジョナス・マルミ
ミシェル・ファーブル:ニコ・ラヴェル
ポスター/パッケージ
⚠️ネタバレあり感想⚠️
本人も結論が出てない
良いですね。
アートですね。
ロジックから可能な限り遠ざかり、ハプニング的に発生する何かを求めてるということですよね。
私がホラー脳過ぎて『ハウス・ジャック・ビルト』のジャックを思い出しました。
自分でも全く想像していないような完成系を追い求めている感じですね。
結構笑える
意外と笑えます。
ゴダール本人が通報する人として演技するのですが、演技が下手くそで面白かったです。
何回、ピシャリってやっても新聞がへにゃるという。
あと下手くそな二度見。
ゲリラ撮影なので周囲の通行人が救急車を呼ばないように
撃たれたふりして走りながら『俺じゃなくて後ろのカメラを見てくれ〜撮影中だ〜』みたいなこと言ってるの笑いました。
めっちゃ気持ちいい
身内が批判しあってるのめちゃくちゃ気持ちよかったです。
健全な組織だし、信頼のおける仲間だなと思いました。
Yesマンを周囲に置くと、マジでなんの成長もしなくなるし、メタ認知がズレるんですよね。
健全な組織
役者が監督を茶化したり意地悪なこと言ったりしますが、ゴダールが全然気にしてなくてケロッとしてるのも好きでした。
『まあ、そんな意見もあるわな』
ぐらいの感じでヘラヘラしてるスタンスがカッコよかったです。
批判は勲章
彼らの場合、新しいことに挑戦しようとしていたわけですよね。
そのケースの場合、批判の多さは如何に既存の常識から外れているかの指標かのように見えてました。
かっこいいです。
そんでゴダールは何を言われても飄々としているのでめっちゃ好きでした。
むしろ絶賛されても全く嬉しくないでしょ。
全く意味わからない意見にこそ興味を持ちそうです。
たぶん、ゴダールはMBTIで言ったら討論者だと思います。
『映画は最低だ〜』
この気の抜けた言い方、めちゃくちゃ好きでした。
本作で1番のお気に入りのシーンです。
タバコ吸い過ぎ
流石にタバコ吸い過ぎです。
ほぼフル尺でタバコ吸ってました。
喫煙者はタバコ吸いたくなると思います。
私は吸いたくなるを通り越して観てるだけで咽せるような気分でした。
映画を観る時はサングラス外しなさい
白黒だからカンケーねぇよ!ってことなんですかね?
白黒でも観辛いですよね?笑
めちゃくちゃ高身長のカメラマン
高身長だからアングルを調整できて効率良いですね。
しかも元軍人ということで、1番文句を言ってなかったんじゃないでしょうか?
その点もメンタルの強さが軍人だなと思いました。笑
あと郵便箱の箱に入るの面白かったです。
入らないだろ。
キュビズムっぽさを感じた
シーンの繋がりとかどうでも良いんだよ!
ってのは
遠近法とかどうでも良いんだよ!って言って絵を描いていたセザンヌを思い出しました。
やることがないのに雇われていたスクリプターが可哀想でした。
めちゃくちゃフリースタイルな撮影
ここまで計画性がないの楽しそうですよね。
しかも元プロボクサーとか演技できないじゃないですか。
そのまんまでとにかく何にも縛られずにナチュラルなものを撮りたいんだよ!ってことですよね。
実験的。面白い。楽しそう。
伝説の幕開け
どこか伝説の幕開けを感じるようなラストでした。
ここからもっと自由になったのかなと。
とにかく『勝手にしやがれ』を観たくなるような映画でした。
余談
#ヌーヴェルヴァーグ
— あやちまる@怒りの映画垢 (@ayachimaru96) July 1, 2026
この映画は好みが別れそう!
どっちサイドの気持ちも想像つく!
前半は芸術の教養が問われるので振るいにかけられる感じ。
後半にノレるかノレないかが分かれ目な気がする。
あとあたいはヌーヴェルヴァーグの映画を全く観てきてないから観てきてる人の感想がめっちゃ気になる。 pic.twitter.com/9Gky849bcK
#ヌーヴェルバーグ
— あやちまる@怒りの映画垢 (@ayachimaru96) July 24, 2026
『映画は最低だ〜』
って気の抜けた言い方めっちゃ好き。
最高のシーン。 pic.twitter.com/THCpk0qPyG
#ヌーヴェルヴァーグ
— あやちまる@怒りの映画垢 (@ayachimaru96) July 15, 2026
ゴダールが魅力的なろくでなし!
観てるうちにどんどん好きになってくる!
楽しそうに映画を貶し散らかすのかっこよ。
このチームかっこいい。
酷評されるということはどれほどレールからはみ出たかということで誇らしくしいって価値観めっちゃかっこいい。 pic.twitter.com/pH7AXmfGhd

